[ create はりねずみ 2008-04-19 19:00 ]
しろヤンありがとう。そして、さようなら。

<始まり>
もしも犬の捕獲用檻に入ったら処分されてしまう犬がいました。
本人はそこに入るつもりは全く無く、近くに人が行くと、とにかく逃げて
逃げていました。
捕獲されてしまうと結末はおのずとわかっていたので、かわいそうだなと思い
自分が飼おうかなとふと思いました。
ちょうどその頃、近くに帰省していた犬好きの人と犬がいたので、
近くに来たらうまく捕まえてもらえませか? と飼い主に言ったらOK
との事だったのでお願いした所、かなりの苦戦の末、何とか捕獲に成功。

首には小さく細い黄色のビニール首輪が付いていたので小さい頃、どこかで
飼われていたのでしょう。近所の人もうろうろしていたのを良く見かけていた
みたいです。“飼い主が出来てよかったな”とよく言われました。

「シロ」という名前をつけたのは、(放浪のせいで?)無手入・毛が伸び放題
状態で、真っ白に見えるな犬だったからです。ブラシをかけてやると毛が取れ
る事、取れる事。ブラッシング終了時には薄茶色の犬に化けていました。
 

<飼い始め>
その後、首輪の付け替えをしてやってから犬小屋を新築しました。入居式後
そこでひと悶着。敷き毛布をとにかくボロボロになるまで破ってしまうのです。
何回か取り替えても一緒です。(飼い犬になって首輪を付けたストレスのせいか?)
仕方が無いので、破れたままの毛布を入れておいて、無理やりの決着。

<歯が悲惨な事に>
やっと犬小屋に落ち着いた時、飼い主(私のことです)が、入院してしまいました。
入院当初は、自分の事で頭が一杯だったので、シロやんの事は全く気にしていません
でした。(今思うと非常にゴメンナサイです)
家人からの電話で“夜鳴きをして困る”と聞きました。
(主人が?)急にいなくなったのでかなり不安だったんだろうなとは思います。
その後、鎖が届く範囲を齧りまくったみたいで、木の柱はもとより薄いトタン板までが被害物。齧った本人も被害が甚大。
  シロやんの被害:犬歯1本が半欠け+その他前歯数本欠け

<引越>
前記の事があったので自分が近くにいる所で飼ってやろうと思い、部屋の中で飼う
事にしました。自分が近くに居るので安心したようで、引越し後はとりあえず問題
なし。
 

<花火でえらいこっちゃ>
毎年8月15日は、私の住んでいる地区の盆踊りの日です。最後の打ち上げ花火
は非常に良いものです。
が、シロやんにとっては花火の(わけの解らない)轟音が何なのか理解できなかった
みたいです。おかげで、<歯が悲惨な事に>の時と同じように又々やってくれました。
私が盆踊りを見に出かけている間に、パニック常態になったようで、敷き布団を
ボロボロにしてしまいました。“あーあ”と思いつつ“コラ”と怒る気にもなれません。

<逃亡>
その後、ストレスがないようにと思って首輪を外して部屋の中で飼っていました。
が、ちょっとした自分の隙をついて『あーこりゃまた!! ありがとうございます。』
と言ったかどうかは解らないけど、部屋の引き戸を開けて(よくぞ開けました!!)
外へ出て行ってしまいました。久々の自由外出です。
私も探したんですが、兄が捕まえてくれました。
“シロ”と名前を呼ぶと止まって、“ヤバイ”と思ったみたいです。“逮捕”。

<安住>
私の部屋の中が一番安心して暮らせる場所だと思ったかどうかは解りませんが、平穏
無事に一緒に生活していました。
糞尿は散歩時のみで、部屋の中では決してしません。あんたは偉い!!(普通か?)
真夜中に “トイレに行きたい” と起こされて弱った事はあったが、これは下痢
だったので仕方がありません。人間だってその時は同じだ。
私が仕事で留守の時意外は一緒にいたので、甘えたい仕草がよくわかりました。
思いっきり腹を見せて完全服従の状態に。撫ぜてやると嬉しそうにしていたのが良い
思い出です。
食事は基本的にはドッグフードを与えていたが、人間の食事になると『僕にもくれん
かな?』といつも欲しそうでした。無視しているとワンワン吠えてうるさいのでお裾
分けを。塩分は強いとは思ったが、仕方なし。骨付きの鶏の唐揚げなどは、骨ごと
バリバリと音を立てて食べていました(良いのかな?)。糞の中には骨が見当たらな
かったので、犬の消化力の凄さには驚きです。しばらくはこのまま人犬ともに仲良く
暮らしました。
 

<ドライブ大好き>
私が車で出かける時には雰囲気で解るみたいで、『車に乗っけてよ!!』と、いつも
言っていたような気がします。私が“ブーブー乗るか?”と言うと“ワン”とは言わ
ないまでも、出かける気が満々。完全に“ブーブー”が何なのか理解していたと思います。連れて行った車の中では大人しい限りで、外の景色を満喫でした。
人間でもたまには違う環境に居たい時はあります。
シロやんの欲求は良く理解できる事でした。
又、雷鳴があった時も前の花火の時と同じ感覚でいたみたいで、怖さに震えていました。
その時も車に乗せてやるとかなり気分が落ち着いた模様。震えは無事に止まりました。

<いつもと違う散歩>
一回だけ近所の山の上にある公園に連れて行ったことがあります。天辺の広場で鎖を外してやると“ここはどこじゃろな”と最初は思っていたみたいだけど、自由の方が良かったみたいで走って行ってしまいました。が、こちらは大変。シロやん、シロやんと呼びながら捕まえようとしましたが、時遅し。帰ってくるまで気長に待ったところ、やっと戻ってきました。

<病気>
食事をしてから時々吐くようになったので、とりあえず病院で見てもらおうと思い、
地元の動物病院に連れて行きました。病院での所見は特に問題は無いとの事。
注射+治療食を少しもらって帰りました。
その後もあまり調子が良くないみたいなので、別の動物病院に連れて行ってみました。
この動物病院はシロやんの耳にダニがいた時に取ってもらった所です。
尿検査をした所、検査値が良くないとの事。塩分カットの指示有。
鶏のささみ等が良いとの事だったので帰りにスーパーで買って帰りました。

<復活>
病院で言われたように食事を与えていたら(もらった薬ものませていた)、体調が良く
なり、吐く事が無くなりました。これで一件落着だ。

<病弱>
ところがその期待も短く、また体が弱ったみたいです。
私が仕事に行く前に急に体調が悪くなり、一回息が止まりました。私は冗談じゃないよと
思って「まだ逝くな、早すぎる、帰って来い」と言いながら心臓を思いっきり押しました。
その声が届いたのでしょうか、何とか息を吹き返しました。
「明日仕事から帰ってきた時にはだめかもしれないな」と私は、覚悟を決めて仕事に
行きました。仕事から帰ると、まだ何とか息をしている様だけど、危篤状態です。
その後、非常に残念だけど息を引き取りました。ただ飼い主として、シロやんの最期を
見蕩れた事は良かったと思いっきり思いました。
 

<終りに>
自分の意思でこれまで犬を飼った事がなかったので、今回シロやんと付き合って
犬についての認識を色々と再確認・発見できたと思われます。
もし次に犬を飼うことがあったら、『ストレスを溜めさせない』という事が大重点だと
いう事がよく解りました。シロやんに気付かせてもらって非常に有難いと思っています。
さようならシロやん。天国で安らかに。そっちの皆と仲良くな!!